06−11−19 オハイオの台所
台所は料理をするところです。(いきなり全く当たり前の話から始まっております。)
ですから台所では煮たり、揚げたり、焼いたり、炒めたりします。当然匂いとか煙、油が台所には充満します。

そこで何をするかと言いますと、普通は換気扇のスイッチをオンにして、これらの匂いとか煙が台所に充満するのを防ぎます。
(風通しのいい台所でしたら窓を開けて、これらのものを外に追い出すことがあるかも知れません。)

最近の家は大体この換気扇が台所に付けられていますので、台所で少々手荒い料理をして煙を出そうが、まあ何とかなります。

ところがここオハイオの私の家の台所には換気扇がないのです。
正確に言うとそれらしきファンがレンジの上には付いており、スイッチを入れるとガーッと大きな音を立ててモーターが回ります。

話は飛びますが、アメリカの電気製品のモーターというのは日本製品に比べると10倍くらいウルサイです。電気掃除機などはテレビの音が聞こえなくなるくらいにうるさいです。

掃除機はともかく話を元に戻しますと、この「換気扇らしきもの」とは実は下から吸い取った空気が前から出てくる、つまり空気を部屋の中にまき散らす循環器なのです。
オイオイ、なんやコレ!?これには最初はびっくりしたものです。
ずっとずっと前、オハイオに駐在社員で来る前、オハイオに長期出張で来て、会社手配のアパートに入っていた時の事です。
たまにはステーキで焼いてみるか、という訳で大きなステーキ肉を買ってきてフライパンでジュー、、、、台所中油だらけ、その油は2階の寝室まで充満。1週間以上油の匂いが部屋から抜けませんでした。この時は安アパートなので換気扇がないのかナー、と深く考えはしませんでした。

10年前にオハイオに転勤になって1年間単身生活を送りました。家賃1200ドルで150uくらいのマズマズのアパート、ここにも換気扇はありませんでした。
ですから基本的に炒め物とかの油料理、焼き物もできませんでした。
(というより、殆ど外食だったので元々やる気はがなかった、という言い方の方が正しい。)

1年後今の家を買いましたがやはり換気扇はありませんでした。
オハイオに来たカミさんは日本から持ってきた煙の出ない魚焼器とか、天ぷらを揚げるポッド等をガレージにセットしてそれで料理を始めました。

会社でアメリカ人に聞いてみました。
「ここでは台所に換気扇がないのが普通か?みんな台所で料理をする時はどうしているの?」

「換気扇はもし必要なら、付ければいいではありませんか。ウチは付けていないけど料理?困った事はないなー。」、という素っ気ない返事でした。

そうか、やっぱり換気扇はないのか、、、、。
でも匂いに敏感な白人連中、換気扇なしでどうやって肉を焼くのだろう、みんな肉は好きなはずですから。

実は彼等の多くは、肉を台所では焼かないのです。どこで焼くかと言いますとバーベキューセット(ガスを使う大型の強力なセットです。)を使って外で焼く連中が結構多いのです。

ナルホド。それともう一つ分かった事はアメリカ人自体が自宅であれこれ料理をしないのです。
極端な話、お湯を沸かせて電子レンジがあれば事足りる料理で済ませる家族が非常に多いのです。

またアメリカ人は日本人に比べてコールドフード(火を通さないで食べる食品)を食べる比率も圧倒的に高く、焼いたり揚げたりという料理が少ないという特徴も見逃せません。

スーパーに行くと台所用品が山のように売っています。
でもあれは調理用具ではなく、半分は台所を飾る装飾品として見た方がいいかも知れません。

というのは私のような安普請の家ではなく、うんと立派な家になると、見せるための台所と実際に調理をする台所の、2つの台所がある家もあり、私もそのような家に行ったことがあります。
棚には綺麗な食器が積み重ねてあり、調理器具が壁には飾られ、何十種類もの調味料とかも飾られてあり、それは見事なものでした。
この話、現在バンチョン状態にあるS先輩にメールで聞いてみました。

アメリカでもそうとの事ですが、ここバンコクでも台所に換気扇はありません。と言うより、普通のアパートには台所がありません。

多くの人は3食とも外食か、添付の写真のようなお惣菜屋で調理済みのご飯・オカズ・スープを買って帰ります。
我がアパートにはかなり広い台所があり料理好きのカミサンは大喜びでした。

引っ越した当日台所からギャーと云う悲鳴、大蒜と唐辛子を効かした炒め物を作っていたらしいのですが、その辛い煙が換気扇の前のスリットから噴出しています。

換気扇と思っていたのですがダクトが無いのです、還気扇です。
写真のように上が物入れになっています。

他の人に聞いて見たところ殆どのアパートが同じ状況です。台所の脇には小さな女中部屋がありますので窓を全開にすれば煙は何とかなりますが気温三十数度、ここで火を使うのはたまったものでありません。

オハイオではガレージでもジャンバーを着れば何とか凌げるかも知れませんがここではスッポンポンになっても未だ追いつきません。
此の頃では大分煙抗体が出来てきたようです、結構辛い炒め物を作っています。


そうかー、、、私の家と全く同じです。確かに私の家の台所の換気扇、もとい、環気扇も上は物入れになっています。

それにしてもバンコックの惣菜屋さん、いいなー。
オハイオのスーパーにも惣菜は売っていますが、ある人の話によるとあれは防腐剤のかたまり、絶対に食べてはダメ、という事らしい。
これを聞いてから食べる気がしなくなってしまいました。

今度は日本にいる、やはり社外のM先輩からのメール。

さて、外地では台所に換気扇がついていないようで驚きです。わが家では 焼き物、揚げ物、炒め物などは毎日のように作ります。
したがって換気扇のない生活は考えられません。

換気扇もたまに掃除しますが油汚れでべったりです。換気扇がないなんて・・・・家中べったべたでしょう。また、カレーやシチューなんかは臭いがこもりそうです。


おっしゃるとおりです。何を料理しても匂いがなかなか部屋から抜けません。

それとオハイオのような冬はマイナス20℃にもなるところ、外気がダクトから入ってこないようにする必要があると思うのですが、換気扇装着率100%の日本のお家、北海道のお家はどうなっているのでしょうか?
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