8月29日から30日に南部を襲ったハリケーンの被害は、相当なものでまだ全貌が把握されていない模様です。
テレビのニュースでは、かなりの時間を割いて報道をしています。
アメリカ大統領も休暇を取り止めて、急きょテキサスからワシントンに戻り陣頭指揮を始めていますが、救援は遅れているという事で、被災者の不満はピークに達しているようです。
何と言っても私の驚きは、治安の悪化という点です。
略奪、暴行、銃撃、何でもありの状況で、ある人はまるでイラクの戦場のようだ、これは発展途上国のようだという言い方をしていました。
治安維持のために警官のグループが問題のある場所に行ったら、銃を持った連中に追い返されてしまったとか、報道関係者も銃を突きつけられて略奪に遭ったとか、女性記者が暴行に遭ったとか、警官がスーパーで略奪をしている連中に、「何でも持ってけ!」と略奪を促したとか、完璧に無法地帯になっている感じです。
日本も天災の多い国です。地震、台風で毎年多くの方が亡くなっているし、何万人もの被災者が出た天災はこの20年くらいの間だけでも相当な数があると思います。
でもここまで治安が悪化して、無法地帯になる事はありませんでした。
何千万人という貧困に喘ぐ人々の存在、10億丁と言われる野放しの銃、日本人では信じられないような有色人種差別、これらの要素が災害という異常事態の引き金によって、一気に無法地帯を作るのではないかと思っています。アメリカでは無法地帯は今までに幾度となく、何かの時に発生しています。
暴徒に銃を突きつけられて逃げて帰ってきた警官が、「これは俺たちの仕事ではない。軍隊の仕事だ!」って叫んでいたのが印象的でした。
|