05−01−06 さあ、仕事です
アメリカ人の冬休みはクリスマスから始まり、1月1日の新年まで、というのが一般的です。今年は1月1日が土曜日、2日が日曜日なので会社は3日からの出勤となりました。
日本の本社、各事業所は今日から出勤です。という訳で今日から日本からのメールがどっさり、、、かな?と思ったらまだ多くはありませんでした。

そう言えば、日本にいた時は年明け早々からフルパワー、全開で仕事を始めたという記憶はないなー、いわゆるお屠蘇気分が抜けなくて。
で、新年会とかやって、それが終わってからだったかなー、、、正月気分が抜け切ったのは、、、。
イエ、これは私だけだったのかも知れません。他の方は皆さん、初日からフルパワーで仕事をしてみえたと思います。


いろいろあって連絡を取っていなかったYさんにも電話を入れてみると、Yさんは5日から仕事だったとの事。いずれにせよ、アメリカ側は3日ー4日から仕事、日本側も5日ー6日から仕事が開始されました。
オハイオに来てからは年賀状を控えさせて頂くようになり、どうしても挨拶をしたい方で、メールが使える場合はメールで、メールがダメな方は電話で挨拶をする事にしています。
そのような挨拶の中での話題は、やはり仕事の事です。

入社同期のHさん
12月で会社を辞めたとのこと。エーッ、びっくりしました。まだ現役で6年間は働けるのに、、、、営業で日本中を転々とした人で、さてこれから何をやるのだろう、、、。実はやる事はちゃんと決めてあるのです。当たり前ですね。
今度日本に行ったら是非、訪ねてみよう。

会社の先輩のMさん
1年半前に定年になられたのですが、年明けから半日だけ働く事にしたとの事です。理由は生活のリズムを保つためのようです。やはり長い間サラリーマンをやって、ある日から会社に行かなくてもいい、というようになると生活のリズムが狂うのでしょうか。


社外のSさん
私より10才くらい年上の方ですが、3−4カ国語を自由自在に操り、海外生活も20年近くと長かった方で、現在はタイのバンコックで、ある会社の駐在員事務所の所長です。
貿易会社を定年で辞め、その後請われて今の会社に行かれたようです。やはり才能のある方は年令に関係なく、働けるのですね。

社外のHさん
私のかつての仕事の大先輩で、確か今年で59才ですが、第2の勤めで往復4時間の電車通勤をして頑張ってみえます。顔にちょっと皺が増えたかな?と言う感じで30年近く前と変わらず、矍鑠としており、全くお元気です。(日本に行ったら、またお酒ごちそうになろ。)

社外のKさん
誰もが知っている超一流企業にお勤めでしたが、会社の方針で早期退職。現在は香川県の全くの畑違いの会社に単身赴任で、自炊生活です。素朴な田舎が気に入られた様子でした。寮から自転車をこいで、峠を越えての通勤、60才まであと1年の方です。

私の前任者のS先輩
オハイオから日本に帰り、3年前にブラジルに赴任。命永らえて今月末に祖国に帰還。「ブラジルはもう結構。オレ、命は一つしかあらへんもんな。」
余程いろいろとあったようです。今度会ったらじっくりとその怖い話を聞いてみます。

社外のMさん
この方は間違いなくスーパーマン。昨年3月まで、会社で仕事をされていました。確か今年で74才だったと思います。50才を過ぎてから、飛行機の操縦を習い、英語の勉強も継続され、ボランティアーの通訳として市役所に登録。
PCは言うに及ばず、メカトロの制御系のプログラムをご自分で組む、、、その他。
この方は会社は辞めても、人間としては一生現役で過ごされると思います。見習いたい先輩の一人です。


社内のNさん
5年の刑期、モトイ、オハイオ駐在を終えて、今月末に日本へ。41才
Nさん、、、オハイオにはもう来なくてもいいと思ってんの?、、、甘いな、、、今度はオハイオ永住だよ、、、きっと、、、オレが保証するから、、、間違いない、、、な?わかった?

社内のSさん
日本からイギリス、イギリスから日本、日本からカナダ、カナダから日本。今度は中国の仕事。かなり難しそうな事が書いてありました。Sさんができなきゃ、誰もできないというのと同じ意味になってしまう、Sさんはそう言う人です。頑張って下さい。

社内のIさん
海外駐在を経て、今は日本。最近アメリカ・カナダへの出張ばかりみたいで、この半年で5−6回往復してるみたいです。でもオハイオみたいな田舎には来てくれません。この方は完璧な外地向きのタイプです。
細かいことにクヨクヨしない、何でも食べれる(エライ大食漢です)・飲める(エライ底なしです)、どこでも寝れる、言葉も不自由しない、外地へ行っても通用する背丈風貌、そしてマイペース。45才、今年は正念場です。応援してるよ!


これはほんの一部の方々で、その他多くの先輩、同僚、後輩の近況を知ることができ、新しい1年のスタートとなりました。年賀状がなくても、インターネットと電話で皆さんの様子を知る事ができ、あいさつもできるのです。

近況を教えてくれた方々からの便りをあらためて見直してみて言える事は、20才台、30才台とは明らかに違った形で、「働いている」、という事です。共通して言えるのは、自分の置かれた環境・立場をしっかりと見据え、それを受け入れながら、前向きに何かをやろうとしている点です。

オハイオ人の何人かと働く事について話した事があります。早く働くのを辞めて、好きな事をしたい、一様に表現は違いますがこのような事を言いました。
事実、かなり有望と思われる社員が、「もうお金が貯まったから、もうちょっと楽な仕事に変わりたい。」、という事を言ってあっさりと辞めていった30才後半から40才台のオハイオ人を何人も知っています。

一生懸命働いて、ある時期でそれをさっと辞める事を理想としているオハイオ人、一生死ぬまで何らかの形で仕事をしていたい、と考えている日本人。
もちろんオハイオ人と同じような考え方の日本人は一杯いますし、その逆も一杯いると思います。

でも仕事に対する考え方は何か違います。うまく表現できませんが、オハイオ人と日本人では違います。それもかなり違います。どうしてこうも違うのか、、、考えてみました。
で、一つ思いついた事があります。以下、暴言です。いい、悪い、を言っているのではありません。念のため。

そう、アメリカはキリスト教の国です。キリスト教では働くのは悪い人という解釈ができます
エデンの園でリンゴかじったのが神様にばれて、それまで何もしなくてよかったアダムとイブは神様の命令で働かなくてはならなくなったそうです。労働(仕事)=罰なのです。

2人は時々、「アーア、エデンの園はよかったなー、何もしなくても毎日楽しかった。今は働かなくてはいけない。」
つまり労働は神様の教えを守らない人がやるもので、教えをちゃんと守る人は労働しなくてもいいのです。

日本では、そうです。神様自らが働くのです。七福神の中には釣り竿を持っている神様がいます。神様が働くための道具を持っているのです。日本の神様は大体が仕事を持っています。専門職として働きます。
神様が働くのだから、我々一般庶民が働かない訳にはいきません。働くことは神様に近づく行為なのです。

ところで朝の7時から夜の12時まで働いてるNさん、貴君は信じられないような悪いことを、しかも山ほどやったのですね。そこまでして罪を償わなくてはならないという事は、、、、。
大いに償って下さい。

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