04−07−09 モヒカンPAWWOW
オハイオはアメリカの中で、中西部地方という言い方をされます。地図をみるとどう考えても、半分よりうんと東部よりなのですが、とにかく西部なのです。

これは地理的に3等分して西部なのか、中部なのかという意味ではなく、東部13州(NYとかCTとか)あたりから見た場合、これより西は全部、「西部」、という解釈からきているのだと思われます。

西部と言えば、「西部劇」、西部劇と言えば、「インディアン」と騎兵隊。
ここオハイオにもたくさんのインディアン系アメリカ人がいます。

オハイオでは夏には、これらインディアンのお祭りがたくさん行われており、今日はその中の一つのモヒカンPAWWOW(モヒカン族の集会?)に行ってみました。

余談ですが、私はインディアン系アメリカ人のお巡りさんに、スピード違反で捕まった事があります。朝の出勤時に会社に着く寸前でした。

このお巡りさん、私がかなりのスピードを出していたにもかかわらず、出した運転免許証をチラと見ただけで、

「会社は何時からですか?じゃ、もう遅れそうじゃないですか。気を付けて行って下さい。」

これが白人のお巡りさんだったら、、、しかも♀のお巡りさんだったら、、、、、。見逃してくれない確率は、宝くじに当たらない確率と同じくらいです。
これが理由という言う訳では決してありませんが、私はインディアンの人達は大好きです。お前達も、赤ん坊の時はお尻が青くなるのだろ?じゃ、日本人とは親戚みたいなもんじゃないか!

場所はこの前に行った、モヒカンパーク横のインディアン保護区、車で2時間弱のところです。
この日もカミさんと会社の日本人のHさんとの3人連れで私は運転手です。
気温はオハイオとしては最高レベルの32−3℃、それに湿気もかなり感じられる、あまりいいコンディションではありません。

この前にモヒカンパークに行ったときに立ち寄ったBellevilleを通り過ぎようとしたら、何かアンティックの出店が一杯出ていたのでちょっとだけ見学。

オハイオの町では、このように夏場は、毎週何かのイベントが催されており、コマメに回れば、土日はスケジュールで一杯という事になる程です。

今日はここでアンティックを漁るのが目的ではないので、1時間ほどあちこちを見学して、更に先にあるインディアン保護区に向かいました。

と言っても、カミさんとHさん、この間に何か袋一杯の食器のような物を買っておりました。

保護区に着いて、早速会場の方に歩きます。
本当に今日は蒸し暑い。何故こんなに蒸し暑いのか。
この保護区は平地ではなく、ほんの少し谷になっているような地形の場所にあり、このせいで風通しが極端に悪いような感じでした。

会場は柵がしてあるだけの、運動場。その周りに適当に筵をしいて、座り込んでショーが行われるのをボーッと見るだけです。

先ず最初に、アメリカ合衆国の兵隊として、勇敢に戦った戦士を讃える儀式がありました。
最初何をやっているのかよく判らなかったのですが、Hさんのお陰で理解する事ができました。

要するにインディアンの戦士達は、昔は侵略者である白人の騎兵隊と戦い、現在は世界中のあちこちで戦争をしているアメリカ合衆国の兵隊として戦っているという事でしょうか。

一人ずつ、名前・所属、そして戦歴が紹介されていましたが、朝鮮戦争から、何とイラク戦争まで何十人ものインディアンが紹介されておりました。

その後は、各部族単位でのショーが始まります。
よく見ると、一目見ただけで、インディアンとわかる人から、こりゃどうみても唯の白人じゃなうかという人まで、混血が進んでいるのがよくわかります。
出番を待つ、出演者
これらの人は、この集会のためにフロリダとかの他の州からも来ており、感じとしては、そのような人の方が多かったような印象を受けました。

何と言っても、素晴らしいのは女性の衣装で、原色を組み合わせた見事なものばかりでした。

今から何百年も前に、このような鮮やかな色彩の衣装があったのかどうか、少し疑問ですが、部族によって色の派手さが微妙に違うのも少し判りました。

それと現代アメリカのインディアンの人達ですから、その肥満度と身体の大きさは、つまり今のアメリカ人であり、つまりものすごく多い。

それはともかく、2−3才の幼児から、60才、70才のお爺さん、お祖母さんまでいてそれぞれ胸に番号を付けています。

そしてこれらの人は部族単位に、ある人は踊りを踊ったり、ある人はただ歩いて衣装を見せたりという、バラバラの、それぞれが勝手に何かをやるという感じの、実にアメリカらしいショーでした。
私たちはオハイオのどこに行くのも、お弁当持参です。無数のアメリカ人の見守る中、そのど真ん中で純日本風お弁当を拡げます。

海苔を巻いたおにぎり中には色々なものが入っています。梅干し、かつお節、鮭。
、煮物、それにタクアン等の漬け物。これらを手づかみ、若しくは箸を使って食べます。
アメリカ人達がチラチラと見ている視線を感じます。

アメリカに来る随分前、私はヨーロッパ10カ国に4ヶ月弱の出張をしたことがあります。その時のスケジュールは相当にハードなものでした。

で、ある日スエーデンからベルギーへ戻る途中で2泊ほど適当な理由をつけて、ドイツのハンブルクで休養と決め込んで、公園を散歩していた時の事。

ベンチに腰を掛けていた私は、何気なく後ろを振り返ったのですが、その時に目の中に飛び込んだのが、でっかい握り飯!!
いえ、日本人家族がお弁当を食べている姿。びっくりしたの、何のって!
食べたいなー。しばらくその家族を見ておりました。でも私は声をかける事ができませんでした。

今日もアメリカ人のど真ん中で、純日本風お弁当を食べました。

ハンブルクの公園の私のように、もし、じっとお握りを見つめている東洋人がいたら、私は声をかけたいといつも思っていますが、まだそのような場面には遭遇しておりません。

インディアン達のショーは延々と続いています。でもとにかく暑い!!
持ってきた水とかの飲み物も底をつきそうです。
そんな訳で私達はお弁当を食べたあと、しばらくして家に帰る事にしました。

オハイオに来て9年目にしてやっと見ることのできた本格的なインディアンのショー。
特に何かスゴイ芸を見せるというショーではなく、民族衣装を着て練り歩くだけが中心でしたが、それはそれとしてよかったと思います。

今日は久しぶりにオハイオで何か新しい発見をしたような気になりました。
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