03−09−20 だって恥ずかしいもん
17日の夜から2名の出張者が日本から来ておりましたが、そのうちの1名の体の調子が悪くなってしまいました。
18日の夜には38℃以上の熱が出てしまったのです。
18日は私のオフィスから80km以上離れた工場のNさんのところで仕事をして、その帰りには立っているのもやっと、という状態になってしまいました。

私の工場には当直のドクターが常に配置されており、Nさんは彼をこの当直のドクターに見せました。ドクター曰く、
「私が今まで見たこともない程、扁桃腺が腫れている。」

診断書をもらい、Nさんは2人の出張者を車に乗せ、50km車を走らせてホテルへ送りました。Nさんは更に念のため、ホテル近くの緊急病院に彼を連れて行き、診断書見せて再度診察を受けさせました。

診断結果は同じで、ここで処方箋をもらい薬局で薬を受け取り、2人をホテルに送り届けました。
既に夜中の10時を超えた時間、殆どのレストランは既に閉まっており、Nさんはガソリンスタンドで2人にサンドイッチを買い与え、家に帰りました。ホテルからNさんの家までは150km以上あります。Nさん、ご苦労様。
翌朝、私2人を会社まで連れていくために、ホテルに寄りました。
具合の悪いHさんはとてもではありませんが出社できる状態ではありません。この日はホテルで休むように言い、家にいるカミさんに昼食を作ってホテルに残るHさんに届けるように頼み、元気な方のHMさんを連れて会社に向かいました。

10時頃、総務のKさんから電話。
「昨夜Hさんを診断した会社の当直ドクターが、再度診断をする必要があると言っていますが、どうしますか?」

ウーン、今日は日本人は私だけしかいないし、会議等でスケジュールは一杯。
ドクターをホテルに連れて行く余裕はありません。私は動けないので、何とかして欲しいとお願いをするとKさんは快く引き受けてくれました。

午後1時頃ホテルに電話を掛け、Hさんの様子を聞きます。熱は下がったものの、まだ調子は悪いらしい。カミさんに電話をすると昼食のお弁当は届けたらしい。
午後3時頃、再び総務のKさんから電話。昨夜の当直ドクターはHさんと電話で問診をしたそうです。

結論は、
「早く熱を下げる必要がある。」
そんなこと、昨夜から判っている事じゃん!!
総務のKさんは続けます。
「注射が一番なんだけど、若い男の人だし、お尻にするのはきっと恥ずかしいと思います。ですから代わりに強力な薬を出します、との事です。」

ナニ?私は一瞬耳を疑いました。彼は確か37才くらい、このドクターというのは50才くらいの女性です。
恥ずかしいもクソもないじゃないか!
オレなんか定期健康診断で、何にも問題ないのに、若い白人の女医さんにキ〇タ〇のフク〇まで引っ張られた事あるゾ、喉まで言葉が出そうになりましたが、総務のKさんは現地採用の日本人女性(多分独身)、言葉を引っ込めました。

Kさんはドクターから薬をもらい、取引先と会議中の私のところまで持ってきてくれました。

「何だい、あのドクターは。病気と恥ずかしいのとどっちが大事なのかわからないのか、全く!」
「でもアメリカ人って、そんなところありますよね。仕方ないですね。」
と、私に薬を渡しながらニコニコ。そりゃそうかもしれないけど、、、、、。

ここでまた健康診断で女医さんに〇ン〇マの〇クロまで引っ張られて検査された体験談を披露しようかと思いましたが、やはり止めておきました。
夕方ホテルに寄ってHさんに薬を渡し、元気な方のHMさんを連れて食事に行きました。
今朝、Hさんは平熱まで下がりました。大丈夫そうです。
この2人、明日はアラバマに行って2日間滞在、その後LAに行って更に2日滞在して日本に帰るというスケジュールです。

時差と長時間のフライトによる疲れ、それに数日単位での移動というのは十分に体調を整えておかないと予想しない変調をきたす事になります。
それにいろいろと勝手が違いますから、病気になると非常に大変です。
Hさんの高熱騒ぎに係わった人。私のところのWさん、Nさん、総務のKさん、ドクターX、私のカミさん、私、それに一緒に日本から来たHMさん。
駐在員って何でもやらなくてはなりません。

それと余談ですが、こちらの定期健康診断では直腸の検査をします。指を突っ込まれて、グリっと掻き回されます。でも幸いなことに、これは任意です。私はいつも「ノー、サンキュー。」です。
日本男児、紅毛碧眼にそんな事させるもんか!イエ、恥ずかしいもん。
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