01−12−09 朝の牛丼屋にて
昨夜はいつもの社外の仲間と飲み明かし。
でも朝は時差ボケで4時に目が覚めてしまいます。年のせいだと言う人がおりますが、そうではありません。なぜなら日本に来ると朝から猛烈にお腹が空いて、空腹によっても目が覚めるのです。年だったらそうはならないと思いますが?

ホテルの朝食は6時からやっておりますが、2500円と何とも高い。そこで今朝は外で食べる事にしました。
東口にある24時間やっているいつも利用するレストランへ行くと、あれ?やっておりません。店の名前も変わっております。
そこで仕方なく、周りをうろついて探しますが、日曜の朝のまだ暗い6時半にやっているレストランはそう簡単に見つける事ができません。あちこちの店の前にはゴミの袋が積んであり、早朝の東京というのは独特の雰囲気です。仕事帰り(?)のオネエサン、オニイサンもちらほら。

ありました。牛丼屋の吉野家!さっそく入って見ます。何人かの客がおります。牛丼の大盛りに漬物と味噌汁。
朝から牛丼、しかも大盛りです。健康状態は非常に良好、オレもまだ若いなー。
ここで気がついた事は、店員の動きがもう信じられないくらい早く、キビキビしていることです。アメリカで動作緩慢な店員の姿に慣れていると、まるでビデオの早送りの感じ。客がドアーから入って、食べ物が出るまでの時間を計って見ました。ナント、ナント、全部1分を切っております。

カウンターにいる店員さんは全部で3人、厨房にも2−3人いるようです。注文を聞く、厨房に注文を出す、この間に食べ終わった食器を片付ける、布巾でテーブルを拭く、すぐにお茶を出せるように湯飲みを並べて準備をしておく、10秒でも時間があれば、床の掃除もする、、、、etc。
まるで、精密機械を見ているような動きなのです。

先月にオハイオのスプリングフィールドの町でマクドナルドに入った時の事を思い出しました。入ると列ができており、私の習慣で列に並ぶときはその前の人数を数えるのですが、9人。
私の番になり、注文を聞いてもらえるようになったのはいつだと思います?正確に言います。17分後!!!!

それから3分待ってやっとビッグマックが出てきました。

私はここでも従業員の数を数えました。全部で12人おりました。

マックを食べながら従業員の動きを見ておりましたが、ある黒人の女の子はペチャクチャしゃべりながら、半径30cm以上の動きは5分の間、ありませんでした。
その子の役割は厨房でできたハンバーガーをトレイに乗せて、次の店員に渡し、受け取った店員はポテトチップスとかをこれもまた他の店員から受け取り、トレイに乗せて次の店員に渡し、その最後の店員が客に渡す、という動きをしておりました。

面白いのは、問題があったときは、このルートを正確に逆戻りしてまた乗せなおして、そしてもう一度このルートでお客の手に戻るという仕掛けです。決して工程は飛び越えません。
この間、従業員同士はそのトレイを片隅に置き、ああでもない、こうでもないと散々やりとりしたあげく、工程が進んだり逆戻りしたりするのです。(逆戻りが全体の半分くらいある。これも不思議。)

早朝の池袋東口で大盛りの牛丼を食べながら、ずっと店員さんの動きを感心して見ておりました。そして1ヶ月前に経験したスプリングフィールドのマクドナルドの店員を思い出してしまいました。

オハイオのマクドナルドの店員、あれは冬眠中のブタであります。ブタが冬眠をしたらどうなるか?考えてみて下さい。
日本では他の店もみんなそうですが、客が入ると「いらっしゃいませ」で、客が出て行くときは「ありがとうございました」と大きな声で言います。

英語には日本語で言うところの「いらっしゃいませ」がないような感じで、私はよく知りません。店員は客に、「How are you,today?」と言う事があるので、強いて言うとこれかも知れません。

「ありがとうございました」はよく聞くのが、「Thank you.Have a nice day.」で、スーパーのレジとか、マクドナルド(私はあまり行かないので正確にはわかりませんが)のレジで聞くのは非常に稀です。

つまり私なんかの感覚でいくと、どこもかしこも非常に愛想が悪い。つり銭も客の前にポーンと投げで「ほら、持ってけ。」てな感じです。
私が考えるには、アメリカ人の雇われ店員にとって、「お客」は「敵」はないか?という事です。つまり「客」とは自分の手をわずらわせるイヤな対象であって、客が来なければ何もしないでその日を過ごせる、店の売上とかは経営者が考える事で、私には関係ない。
店が潰れたら、またどこか別なところを探して働けばいい。


客は自分を悩ませる「敵」だから、愛想なんか言う必要はない、経営者から言われたって適当にやっておけば良い。ちょっと過激ですが、どうもこのような気がしてなりません。
会社で、年配の社員とこのような話をしていたとき、彼ははっきり言いました。「昔は店員の対応はもっとよかった。」
これらの理由は多分、スーパーとか食べ物屋がすべて大型化して雇われ店員ばかりになってしまった事。つまり、とうちゃん、かあちゃんの店、というのがオハイオでさえもう見掛けなくなってきているのです。
とうちゃん、かあちゃんは経営者ですから、店に客が来なければそれでおしまい、大型店の雇われ店員は店が潰れたら、またどこかへ行けばいい。

どうもこの違いではないか?
でもおかしいな。この吉野家の店員も雇われだけど、愛想がいい、動きが早い。

止めました。朝っぱらから小難しい事考えるのは。
それより、今日は一時帰国休暇の日曜日。お腹も一杯になったし、浅草見物にでも行ってみよ。
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