01−08−18 オジサン達の買い物
駐在員の先輩のGさんと私はかつてはラジオ少年でした。あの頃から何十年、しかし心はラジオ少年のままで、周りの人は甚だ理解に苦しむ、妙なガラクタを集めては悦に入っております。

アメリカには当時のラジオ少年達が欲しくても手に入れる事のできなかったラジオの部品がまだたくさん残っており、簡単に手に入れる事ができます。

コロンバスの北西にLIMA(ライマと読む)という町があり、ここにはそのような部品とかを売っている店があります。この日はGさんといっしょに1年ぶりでこの店に行ってみる事にしました。
ライマまではコロンバスから150kmくらい、車でちょうど1時間半の距離です。
私の車でGさんと2人で朝の9時頃に家を出てライマまで。途中まではフリーウエーを使えるので120kmくらいで走れますが、半分くらい行ったところからは一般の道になるのでスピードは出せません。

小さな町をいくつかすり抜けてやっと目的の店に到着。
駐車場に車が1台もありません。アレ?1年の間に店終いでもしたのかな?と思って入り口を見ると8月は土曜日は休みにする、という張り紙がしてあります。

せっかくここまで1年ぶりに来たのに残念。目的を達する事ができず、再び同じ道をコロンバスまで。
道の左右は見渡す限りのトウモロコシ畑、トウモロコシは大分大きくなっており、大人の背の高さくらいになっている畑もあります。

運転をしながらふと右を見ると、行きには気が付かなかった大きな納屋が目にはいり、車が何台か止まっており何かを売っている感じです。

あわててブレーキを踏んで、その納屋の前に行くと野菜の直売をやっております。

「野菜か。どうしますか?見て行きますか?」
私はGさんに一応聞いてみました。

日本でも田舎の方に行くと、農家の人が道路のそばで野菜とか果物の販売をやっておりますが、あれのオハイオ版です。

今日は勇んでラジオの部品を買いに行ったのですが、手ぶらで帰るのもシャク、ラジオとは全く関係はありませんが一応見て行くことにしました。
日本人のオジサン2人が、納屋の方に向かいます。
どうせ買いに来ているのはオバサンばかりだろうと思っていると、けっこうアメリカ人のオジサンも来ております。

納屋の奥にはその農家の娘さんでしょうか、高校生くらいの女の子がレジ(?)をやっております。

並べてあるのはトウモロコシ、スイカ、ジャガイモ、キュウリとかの私レベルでもわかる野菜の他に、日本人はあまり食べない(私だけかも)野菜がいろいろと並べられております。

値段は高いのか安いのか、私にはよくわかりませんが、結構な人がいるところを見ると高くはないのでしょう。

トウモロコシが1ダース(12本)で3ドル。直径40ー50cmくらいの巨大なスイカが5ドル。
せっかく寄ったのだから「何か買って行きますか?」という事になり、トウモロコシを2人で1ダース。

Gさんはトウモロコシの山から1本ずつ選んでくれました。
Gさん曰く、
「重いのがよい。」
そうです。

スイカもいいのですが、ちょっとでかすぎます。とにかくアメリカの野菜は何もかもでかい。キュウリなんか直径5cm長さ40cmくらいはあります。

これらを買っているのはこの近くの人が多いと思いますが、入れ替わり立ち替わり人が絶えない感じです。

多分、ローカルの新聞か何かに宣伝を載せてあるのでしょう。
こちらのローカル新聞は、どこそこの15歳の犬が長寿で死んだ、てな記事が載るくらいですから。

トウモロコシだけでは面白くないので、ついでにジャガイモを一袋。大きな袋に入っており、これは75セント。

こうして元ラジオ少年のオジサン2人は、トウモロコシとジャガイモを買って、再びコロンバスの自宅に向けて出発。
今までにこのような農家の直販を何度か見かけた事はありましたが、入ったのは今日が初めて。

元ラジオ少年2人の両手にはラジオの部品ではなく、オハイオの新鮮な野菜がぶら下がっておりました。
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