00−09−30 先輩、がんばって下さい 
サラリーマンを長くやっていると当然、いろいろなおつき合いが広まります。それは社内のおつき合い、取引先のおつき合い、様々です。
私もあちこちの部署を渡り歩いてきたので、気が付いたら相当広い分野でいろいろな「人」と接する機会が増え、直接間接の支援を頂いております。

ある日Sさんという私の大先輩から、是非会いたいという連絡を受けました。
Sさんはかれこれ15年以上前に彼がロスアンゼルに駐在をしていた頃、日本でお会いしいろいろと指導を頂いた方です。

その後、8年程前にたまたま隣の職場でごいっしょになったのですが、しばらくして関連会社に出向。再びその関連会社のアメリカの事業所に副社長として駐在勤務になり、同じくアメリカ駐在になった私と顔を合わせる事になったのです
Sさんは私より10才年上の方で、あと1年で定年という年齢になっておりますが、いつ見ても元気溌剌にこにこしており、この人柄だから合計10年以上の海外生活を送る事ができたという感じの方です。

仕事の話ではなさそうだったので会社ではなく、いつもの日本レストランで食事をしながらお会いする事にしました。
ビールで乾杯をした後、彼は言いました。
「実は今度ブラジルに転勤になる事になり、その挨拶に来ました。」

聞くとSさんの会社はブラジルの事業拡大で、サンパウロ周辺で新しい工場を作る計画があり、そのために転勤になったとの事なのです。
ハハーン、それで今日は上席副社長もいっしょに来たのか。

サラリーマンに転勤はつきものですが、Sさんはあと1年で定年を迎える人。まさか1年限りの転勤という訳ではないと思い、一緒に来ていた上席副社長のMさんにそれとはなく期間を聞いてみると「いえ、仕事のできる方は定年には関係なくご本人の意志で定年は決めて頂こうと思っております。」
との返事でした。

そうか、ブラジルか。
私もブラジルはサンパウロとその北100kmの町に行った事があります。食べ物もおいしゃかったし、つき合った人達は屈託のない人ばかりでした。
でも異常に治安が悪く、1年間でサンパウロとその周辺だけで1月に1500人が殺されているという物騒な国。
その時いっしょだったサンパウロ駐在者の話によると、町のど真ん中で大勢で信号待ちをしている時に隣からさっとナイフを突きつけられて、「金を出せ」とやられたと言っておりました。

今のアメリカ駐在は単身赴任、今度のブラジル駐在も単身で行くそうで転勤したら恐らく、5年は帰ることはないと思います。サラリーマン生活の3分の1以上を海外で送る事になるSさん、ご本人の意志とは言え、家族も含めて大変な事だと思います。

がんばって下さい
Sさんのブラジル転勤の話を聞いてしばらくして、今度はこれも私の先輩のOさんが久しぶりにアメリカに来るという話が伝わってきました。

Oさんは私があるプロジェクトに入った時のプロジェクトのリーダーでした。Oさんも7年程前に関連会社に出向、その後転籍をされた方です。
私はこの先輩にも公私共お世話になり、今ここで仕事ができるのも彼のお陰だと思っているくらいです。

Oさんはアメリカの事業所の方と、日本から連れてきた方の3人で現れました。
Oさんの会社は、既に日本の中よりアメリカ、中国、タイ等の海外の事業所の規模の方が大きくなり、彼は1年の何カ月かはこれらの事業所を飛び回っていると言っておりました。

Oさんとお会いするのは約1年ぶり。久しぶりにいろいろと話をお伺いする事ができました。今私が勤務する会社の事も精通しており、そして転籍した先で取締役という立場で仕事をしている人から聞く話は、久しぶりの新鮮さがありました。
今度私が日本に行ったらお会いする事を約束し、別れました
ブラジルに転勤する大先輩。そして東南アジア、中国、アメリカと忙しく飛び回る大先輩。
これらの人を見ていると、それぞれ共通する点があります。それは視野の広さと、何でもやってやるというバイタリティー、そして人間的な豊かさです。

毎日の仕事は、私には見えない苦労は一杯あると思います。
そのような中で日本という国をどのように見て、感じながら生活しているのでしょうか。

「相対的に見て、日本人は真面目だし、細かいこともきちんとやる。もっと自信を持って海外で生活をし、仕事をやってもいいのではないですか。」

「自分のやりかた、考え方をそれぞれの国の文化に合わせて、どのように表現して、実行していくか、これがキーポイントです。相手の身になってものを見たり、考えたりする力は欧米人よりは日本人は数段上だと思います。」

「自分のやりたい事、考えている事を、相手に伝えるのは日本人は下手ですね。多分相手はわかってくれるハズ、言わなくてもわかるハズ、これはダメですね。」

Sさん、Oさんそれぞれの話を聞くと大体同じような答えが返ってきました。言われた事は多分自分に対する反省、足りないところを言われたのでしょう。

先輩、どうかがんばってこれからもやって下さい。
またお会いする機会がありましたらご指導下さい。Sさんは9月27日、新任地のブラジルに向けて飛び立って行きました。Oさんはカナダを経由して帰国、来月はまた中国の上海に行くと言っておりました。

2人の大先輩、これから先もよろしくお願いします
前にもバックヤード(裏庭)にリスが来ると書きましたが、このリスというのは非常に用心深くてなかなか写真を撮らせてくれません。

デッキの上に来たり、芝生の上を走り回ったりするのですが、カメラを構えた瞬間、すっ飛んで行きます。

今朝はたまたまデッキに来たところを窓越しにパチリ。
でも悲しいかな、私のカメラは望遠機能がない、超廉価版!この程度の写りでしか撮れませんでした。

ちなみにこのリスの15mくらい向こうの方では3羽のカラスガ、ウサギの巣を猛攻撃中で、生きた(!)小ウサギの肉をくちばしで引きちぎっておりました。

石を投げましたが後の祭り。
後でその巣を見たら、わずかに毛が残っているだけで、跡形もなく食われたようです。

わが家のバックヤードでは日常茶飯事、殺し合いが繰り広げられております。南無阿弥陀仏
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