99−11−5 皆さん苦労してます
今日は取引先の方がケンタッキーから見え、午前中会議をやりました。ケンタッキーから車で6時間、前日に来て1泊しなくてはなりません。会議が終わって、昼食を食べながら自然と、駐在生活の話になります。社長以下3人の方がお見えになっておりました。

「コロンバスはいいですね。」
「どういう事ですか。」
皆さんが住むケンタッキーのカウンティー(郡:市をいくつか集めた行政単位。)では酒の販売が禁止されているとの事。

「じゃ、飲む事もできないのですか?」
「いや、飲む事に対しては問題はないのですが、とにかく売っていないのです。」

皆さんはどうするかといいますと、隣のカウンティーまで行ってまとめて買って来るそうで、その隣の街まで80km程もあるそうです。お酒とはビール、ワインも含みます。

ですから、そのカウンティーのレストランはどこも味がイマイチで、食い物はまずい、液体燃料は売っていない、で最悪だとこぼしておりました。
アルコールなしのレストランというのは、何故か自然に味が落ちてきて、もうどうでもいいような料理を出すようになる、とある人が言っていたのを思い出しました。

それと一番近い日本食の食材店まで150km、子どもの日本人補習校まで100km。ウーン。
今回も、この会議が終わってケンタッキーまで帰る前に、コロンバスの日本食材店でどっさり買い物をして帰るのです、と言ってみえました。
コロンバスの日本食材店の一つ
この取引先の会社も日系の現地法人で社長は日本人。
日本人の駐在員が8名とアメリカ人従業員250名です。日本人の全員の奥さんさんから頼まれたリストを持ってみえました。

よく考えてみると、コロンバスは小さいながらも日本の食材店が2件、「もどき」も含めると日本レストランが10軒もあります。日本語が通じる旅行会社もあります。

まあ、コロンバスは人口100万人を超える大きな街でもある訳ですが。
NYとかLAに比べると全く問題になりませんが、文句は言えないナー、と本気で思いました。


ラーメン屋がないとか、焼き肉屋がないとか、本屋がないとか、文句を言ってはいけません。
そう言えば、土曜の午後、日本食材店に行くと、随分遠くから(車のナンバープレートで分かります)山のように買い物をしていく人を見かけます。
新鮮な北大西洋のマグロも買えます
ある田舎へ進出した日系会社も、その街には中華レストランさえなく、1月に1ー2回、そこの社長の奥さんが全駐在員(7ー8名)を家に呼んで日本食を食べさせるとも聞いております。

というのは、その会社では社長以外は基本的に単身赴任になっているからだそうです。

同じアメリカ駐在社員でもその環境は全く違います。NYやLAまたはSFは、あれはアメリカじゃない、という人もいるくらいです。
アメリカに進出している日本の会社の駐在員、特に製造業の駐在員は、正直言って大変です。
NYあたりでオフィス勤めをしているのとは訳が違います。

本当にみんな苦労をしているのです。
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