お金がなくなちゃった!
日本に行くと使えるお金は「円」です。(当たり前)
出発前に現金を準備しなくてはなりませんが、これが先ずくせ者でアメリカのATMは一日に300ドル以上は下ろせません。
300ドルと言うと3万円少しですから、日程に合わせて数日前から300ドルずつ現金をせっせと下ろしておきます。

銀行へ行けば1000ドルでも一発で下ろせるのでしょうが、私は今まで銀行で現金を下ろした事がなぜかないのです。
そのようにして準備した現金を持って日本に行き、空港で円に交換します。銀行でトラベラーズチェック(旅行小切手)を作ってもらって持って行く人も多いようですが。

ホテルの支払いその他の大きなものはクレジットカードで済ませるのですが、やはり日本はまだ現金の世界なので現金が必要な事が多いのです。不幸にして、何かの都合で日本滞在が延びた時なんかは、急に現金が足りなくなり、困る事になります。

日本の銀行にも口座はあり、これのキャッシュカードを持っていればここから下ろせますが、1年程前に日本に行った時はこれを持って行くのを忘れ、しかも1週間以上の滞在延長になってしまったのです。
今は街のあちこちにATMがあり、クレジットカードで現金を引き出す事ができるので、結局はクレジットカードさえ持っていれば何も困る事はない、と思っておりました。
事実ブラジルに行っても、メキシコに行っても、それこそどこへ行ってもお金を手に入れる事ができておりましたので。

早速ホテルの近くのATMに行き、カードを入れてさあ引き出そうとしたら、「このカードは使えません。」というメッセージが返ってくるではありませんか。あれ、おかしいなーと思いつつ、機械のエラーかなと思って別なATMに行っても同じ。(直ぐにみつかる程たくさんある。)

良く見ると機械の横には「日本以外で発行されたカードによる現金引き出しはできません」と書いてあるではありませんか。私のカードは確かにアメリカで発行されたカードなのでこれに該当します。

旅先で、お金がなくなる事くらい心細い事はなく、これは経験した人でないとわかりません。誰か友人に借りるという方法もない訳ではないのですが、これだけはどうも気が進まない。

あちこちの合計7−8カ所のATMを見てみましたが、全部同じ貼り紙がしてあります。何か急に腹が立って来るのと同時に、自分が除け者にされているような錯覚に陥ってきました。

残りのお金は2000円少し、こりゃ困った。
ホテルに戻って、さてやっぱり誰かに借りるしかないかと考えつつ一応フロントで聞いて見る事にしました。
フロントの係の人は事もなげに
「シティーバンクに行って、そこのATMでやるといいと思います。」

再びホテルを出て、あるビルの8階にあるシティーバンクのATMに行き、カードを差し込むとOK。イヤー、よかったよかった。

でもナゼ日本の銀行等のATMがダメで外資系の銀行はOKなのだ?偽造カードによる詐欺が多いとか、何か理由があるのでしょうが、顧客のサービスという点から考えると、日本の銀行は閉鎖的で何か冷たい感じがしました。

それにサービスの時間帯の問題もあります。アメリカでは24時間いつでも引き出す事ができ、大変便利です。私のように出張で日本に行く場合、日中に銀行とかATMに行く暇は殆どないのです。これも結構不便に感じます。

日本とは言え、旅先でお金がなくなった不安は経験した人でないとわからないと思います。この時以来、私はいつも余分に現金を持つように心掛けております。
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